韓国で今最もホットなダンススタジオとして知られる1MILLION(ワンミリオン)のクルーであり、ダンサーとしても活躍するイ・ユジョン。彼女の並外れたダンススキルは、振り付け動画やワークショップといった多様なコンテンツを通して世界的に知られている。幼い頃はプロのダンサーになりたいと思ったことはなかったという。しかし大人になった今、彼女は心から好きで楽しいと思えることを仕事にしながら着実に成長する姿を見せている。パワフルな振り付けを生み出し共有するだけではなく、様々なブランドとのコラボレーションも行いながら活動の幅を広げている。
強烈で力強いダンスに加え、個性的なファッションでも多くの人を魅了するイ・ユジョン。今回はそんな彼女にダンスとファッションに対する思いを聞いた。
「私の好きなダンスと音楽、そしてファッションは自分を表現する手段。
好みや性格、価値観までそのまま見せることができます。」
── ダンサーの道に進んだきっかけは?また、1 MILLIONに合流したのはいつですか?
実はダンサーになりたいという夢を持ったことは一度もありませんでした。高校生の頃にダンスを始め、これよりも新しくて面白いものはないだろうと思ったんです。だから、自然と大学でも踊りを専攻しました。その後も振付師になろうとは考えていなかったのですが、一度はソウルでダンスを学んでみたいという気持ちがあったんです。当時は地方に住んでいたんですよ。大学を卒業すると同時にソウルに出てきて、3ヶ月間ダンスのレッスンを受けました。それはちょうど「Insane brain」が「1 MILLION」として始動してから3ヶ月ほど経ったタイミングでした。色んなダンススタジオの中から1 MILLIONを選び、映像を撮りながらエキサイティングな仕事をたくさんさせてもらって。やがて自分のクラスを受け持つことになり、本格的にダンサーの道に進みました。私は当時24歳だったのでもう5年が経過しました。
── 1 MILLIONは幻想的なパフォーマンスで世界的なダンス大会での優勝はもちろん、有名な国内歌手の振り付けも担当されてきましたよね。今までで最も記憶に残る瞬間はいつですか?
ダンサーとして最も記憶に残っているのは、初めてダンス映像を撮影した時です。単なる振り付けの練習動画ではなく、一つの作品のような美しい映像を作りました。自分の踊りをハイクオリティな映像で初めて皆さんにお見せすることができたので、とても印象深いです。その動画が完成してからは何日もずっと見返していました。振付師としては、KCONで直接アーティストたちとコミュニケーションをとりながらステージを準備したことが忘れられません。それまでは映像でしか振り付けを教えることができなかったので、心残りな部分が多々あったんですよ。公演が終わった後に聞いた大きな歓声は今でも覚えています。オンラインでは経験できない観客の反応を直に感じられてよかったです。
── ユジョンさんにとって、ダンスと音楽、そしてファッションの3つはどのようにつながっていると思いますか?
私にとって、ダンスと音楽とファッションは自分自身を表現する手段。自分のテイストや性格、さらに価値観までも表現することができます。そういった面で私はダンスと音楽とファッションが好きですし、この3つは密接な関係にあると思います。
── ユジョンさんだけのシグネチャースタイルとは?
ゆったりとしたシルエットの服とジョーダンのスニーカーではないでしょうか。リラックスフィットの服が好きな理由は踊る時に快適だからです。どんな動きも自由自在にできますからね。
── 今日履いているエアフォース1ロートラヴィススコットセール(Travis Scoot - Sail)を選んだ理由は?
私はTravis Scott(トラヴィス・スコット)のファンで、 エアフォース1がとても気に入っています。エアフォース1には思い入れがありますし、踊る時も楽なので選びました。
── ダンスの時に履くスニーカーと日常で楽しんで履くスニーカーは何ですか?
ダンスする時はエアフォース1やエアジョーダン1 をよく履いています。個人的には厚底のものではなく、フラットなソールのスニーカーが好きです。ステップを踏んだ時に柔らかいクッションを感じるのではなく、床をしっかり踏み締めることができると気分が良くなるんです。まるで良いドラムスティックでドラムを叩くような感覚でしょうか。日常でも自分の好きな服や靴を選ぶので、たまにスリッパを履くこと以外はダンスする時とあまり変わらないと思います。
── 最も好きなスニーカーブランドと今欲しいスニーカーは?
ナイキはよく履きます。踊る時にバスケットボールシューズを履くのが好きなのですが、私にぴったりのサイズがあまりないのが残念です。今一番欲しいスニーカーはジョーダン1ロイヤルト(Jordan 1 Royal Toe)。ブルーのジョーダンを持っていないので、すごく欲しいです。
── ダンサーとして叶えたい目標と今後の計画を教えてください。
自分が満足できる踊りと振り付けを模索し続けていきたい。自らに対して満足感を得ることは簡単ではありません。今までに満足したと思えた瞬間はありましたが、成長していく中で夢も大きくなっていったようです。自分が理想とする振り付けとダンスに向かって発展するための努力を止めないことが私の目標であり計画です。
── 情熱で溢れる若い世代のために暖かい応援の一言をお願いします。
20代は大変なこともたくさんありますよね。幼い頃は目の前に置かれたことを一つずつ解決していたので、大変だと感じたことはありませんでした。しかし、仕事だけを追いかけているといつの間にか心身ともに疲れ果てていました。そういう時は回復するための時間をとって、リラックスすることも必要です。むやみに早く前へ進もうとせず、自分のペースに合わせてみてください。時にはゆっくり、また時には素早く進む。そして、自分自身を愛してあげることが何よりも一番重要です。